プロの歌手を目指している
20歳の女の子が
生徒さんにいます。

 

彼女とレッスンを始めたのは
去年の4月。

 

音楽的なバックグランドは
学生時代に「ちょろっとバンド経験あり」
といった感じ。

 

そんな彼女。
歌はとてもお上手。

 

でも、このくらいのうまさの人は
めずらくしない、っていうレベル。

 

でもとにかくプロになりたい、

 

という強い希望を持っていました。

 

 

そこでぼくは彼女にアドバイスをしました。

 

プロになるならば
「歌えることしかできないボーカリストほど
非力なものはないよ」

 

 

「カラオケと違うんだから、いつまでも
人の歌を歌っているわけにはいかない」

 

 

「プロになって、お金をいただくステージで
カバー曲歌うなら、著作権料支払わないといけないんだよ」

 

 

「それが叶わない、としたなら、
一体何を歌うことになるのか?」

 

 

「歌える曲がないボーカリストなんてなんの意味もないよね」

 

 

 

「仮に歌える歌に出会ったとしても
それを演奏してくれる仲間が必要ですよね」

 

 

「そう、本当にボーカリストは、
一人じゃ最も非力な職業のひとつじゃないですか?」

 

 

 

んなもので、まずはひとつ
「作曲家仲間とコラボしてもいいですね」

 

でもその前に、

 

「自分でオリジナル曲を作りましょうね」

 

 

 

非常に理にかなったアドバイスだったのでしょう。
実際そう思いますし、

 

彼女はギターを始めて、
作詞・作曲を始めました。

 

 

 

もちろんゼロからスタート。

 

 

 

頑張る彼女。
毎週レッスンに制作過程の曲を持って来ました。

 

 

歌い方も変わってきました。

 

 

 

 

絢香のカバーを一生懸命歌っている彼女から
自分のオリジナル曲を、自分のギターの演奏と共に歌うモードに。

 

 

 

二番煎じから、彼女自身の表現を感じる歌い方に変わってきました。

 

 

 

歌はただ上手なだけじゃ、心に響かないですね。

 

 

 

絢香とかを歌っていた彼女はまさにそうでした。

 

 

 

でも今の彼女は違う。
アレンジャーという最高の音楽仲間を見つけ、
曲の仕上げに取り組みました。

 

 

 

そして、
自分の心の叫びが歌詞となり、
自分の気持ちがメロディーとなって伝わり、
そんな彼女の素敵な曲ができあがりました。

 

 

夢積「君にあいたい」
そしていよいよ、このオリジナル曲を引っさげて
コンテストに参加!

 

 

YAMAHAミュージックレボリューション東日本ファイナルで
なんと最高賞である
「グランプリ」を獲得しました!

 

 

 

彼女自身のセンスもあるんですが、
なによりも彼女は努力していました。

 

おめでとうございます。