「蝉みたいな声で話すね、って言われるんですぅ」

 

先日、こんな悩みを抱えた女性が

新規生徒さんとなられました。

 

身長が高く、ジャズダンスをしていて、

法律事務所勤務のバイリンガル。

とても清楚な出で立ちの女性。

 

簡単に言えば

「イケテル女性」なわけです。

 

そして普段しゃべっていると特別違和感はないのですが、

 

いざ、スピーチであったり、歌であったり、

「構えた声の出し方」をすると、

 

はい、、、

彼女の申告どおり、「セミみたいな声」

になってしまうんです。。。

 

 

まぁ、声の出し方に関して、

シチュエーションが変わると、

「独特な癖」として、

本来の声を歪めてしまう「さじ加減」が

施されてしまうんでしょうね。

 

 

こういうとき、最初の誘導として当然

 

「はい、力抜いて」

「自然体で」

 

と言うんでしょうが

 

それが難しいわけです。

 

なぜなら、

その方にとって、

 

普段から常態化している

「自然体」というものが

既にどこかに不自然なリキミが生じている状態なわけで、

 

やみくもに

「力抜いて」

「自然体で」

と誘導しても、

 

「ん?私、力抜いていますけど、なにか?」

 

となるわけです。

 

そういった誘導は不親切なわけですね。

 

 

ハンモックに寝転がっているような「全体脱力感」を

普段の日常生活の生活で

用いるわけにも当然いかないわけですね。

 

声に負担がいかないような

理想の状態をつくるために、
どこかにはチカラを入れて、

そしてその結果、どこかのリキミが取れて

 

そうして、初めて自然にリキミのとれた

本来の声が出せるようになるわけです。

 

最初からそうしたさじ加減を習得している人も

当然数多くいますね。

 

そのさじ加減を身につけていない人が

僕みたいなボイストレーナーのところに

ご縁があるのだと思います。

 

 

簡単に「チカラを抜いて」

といった無責任な誘導ではなく、

 

「ここにはチカラを入れて!」

そして

「ここのポイントでここのチカラを抜く」

みたいな具体的な誘導。

 

特に首は不随意筋といいます。

すなわち

自分の意思ではどうにもならない筋肉なので、

 

「首のチカラを抜いて」という直接誘導は

不親切なわけです。

 

つまり、

その「技」を用いなければ、

首のリキミは取れない!

とも言えるのです。

 

意識と工夫、そして演出による「技」によって

人は、リキミの取れた自然な声が出せるのだと思います。

 

レッスンでは、

そんな「技」をご伝授しております!